洋菓子製造メーカーの営業はブラック！ノルマ地獄で自爆営業してました。36歳男性。

私は36歳から40歳まで洋菓子の製造・販売会社で勤務していました。
仕事内容としては、最初はネット通販担当として採用され、途中から部署異動になり、実店舗の販売数値管理や、カタログ通販担当・OEM商品の発注・在庫管理をしていました。 “ネット通販部門に居た時は、自社サイト（独自ドメイン）および楽天・ヤフーショッピング等大手ネットショッピングの運営を担当していました。具体的にはサイトの企画運営や販売促進、サイトメンテナンス、売上管理等でした。
二年後に販売管理の部署に異動となり、全国の百貨店やショッピングセンターに出店している実店舗の販売数値の集計、及びカタログギフトや百貨店お中元・お歳暮カタログなどの企画・運営・受注管理、それに加えてOEMで製造委託している商品の発注・在庫管理を担当していました。

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INDEX

1 私が洋菓子製造、販売会社を退職しようと思った理由
2 結局はうつ病になったため辞めざるを得ませんでした。
3 ノルマが過大で辛いと悩んでいるあなたへ

私が洋菓子製造、販売会社を退職しようと思った理由

売上ノルマがあり、それが達成が困難なものでした。前年の1.5倍という数字が毎年設定されていて、実質上は会社の欲しい数字が上から降りてくるのですが、目標設定シートを年度初めに自分で書くことになっており、そのため自分で納得して設定した売上目標とされていました。

自分なりにはこれ以上ないくらいに精一杯にがんばったので、ノルマが達成できた月もあったが、達成できなかった月は上長から強く責められ、メンバーの前で謝るという社風がありました。自分は元々プライドは低い人間なので、特に屈辱感はなかったのですが、「自分はダメな人間だ」「自分は能力が低い」という自己否定の潜在意識を植え付けられる原因になり、それが積もり積もって後のうつ病につながったのだと思います。

ノルマ未達成の時は、自腹で購入するなどして、売上に貢献していました。（一応、会社から強制されたのではなく、自主的に購入していました。）とは言え、金額的には焼け石に水なので、本当に自爆営業する必要があったのか、今となってはあまり意味がなかったと感じています。自爆営業は怒られるのが嫌で、みんながやっていました。自社製品のことは自分たちが一番良く知っておかなければいけないという建て前の元、自分で買って自分で食べて・・・という売上貢献をしていました。

また頑張っている姿勢を見せるために、自爆営業をしていた意味合いもありました。ノルマ未達成の月は怒られるのですが、「身銭を切ってそこまでしているのなら・・・」という温情を加えてほしくて、アピールとして自爆営業をしていました。

トラブルや納期未納の可能性があった際は休日出勤や、自宅持ち帰りで仕事をしていました。どうしても突発的なトラブルは避けられず、休日対応で乗り切るケースも多々ありました。また、元々の業務量が個人で抱えきれる分量を超えていたのですが、真にやむを得ない状況の時以外は、オフィスの退出時間が決められていたので（表向きの残業時間を制限するため）、処理できなかった分は自宅に持ち帰って仕事をしていました。

OEM商品の在庫管理も担当していたのですが、在庫管理に失敗してロスを出してしまった時は、自らで買取をしたり、会議の場で上長から罵倒の言葉を受けました。確かにロスを出すのはいけないことなのですが、未来のことは誰にもわからないし、厳しい言葉を浴びせて締め付けたところで恐怖心が残るだけで改善にはつながらなかった。会議の場では具体的な改善策が欲しかったです。

こういうことが積み重なって、最終的に精神を病んでうつ病になってしまったのが退職理由なのですが、退職前の年休消化にあたって、残り日数の年休取得をシフトの都合で妨害されそうになりました。「終わりよければすべてよし」という言葉がありますが、私の場合はその反対のことをされたので、在職中は良い思い出もたくさんあったのですが、最後に嫌な思いをして上長とバトルになったので、嫌な思い出の方が強く残ってしまいました。会社としては迷惑だったかもしれないけど、そこは状況を理解してもらって、気持ちよく辞めたかったです。

退職日までは自らの役割を果たすため、どんなにつらくても会社には出勤しました。
上長に対して感謝の言葉は伝えましたが、後任に就かれる方のために現業の改善点も提案しました。
後任者に向けての引継書を作成しました。特にOEM商品の発注・在庫管理のコツを丁寧に説明しました。
周囲に余計な気遣いはさせたくなかったので、病気のことは極力伏せました。

退職後は、再就職や自らの将来に備えて資格の勉強をしました。病状が安定している日はなるべく外出するよう努めました。

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結局はうつ病になったため辞めざるを得ませんでした。

直接的に辞める決断をしたのは、うつ病に罹患したためです。その当時は非常に精神的にプレッシャーが厳しい立場に置かれていましたので、どう頑張っても精神状態が回復する見込みがなく、病気療養後に転職して環境を変える以外に方法が見つかりませんでした。
また、元々離職率の高い会社で、採用後一年で半分に減り、二年でさらに半分に減る・・・というブラックな有様でした。過剰なノルマを与えられており、少しでも予算未達やミスがあると厳しく責められる社風がある中で、自分でも5年間も耐え忍んだのは偉かったと思います。

辞めた後は病気の療養に努め、約半年後に派遣社員として転職しました。
転職して正解でした。転職先は給料は安いが、穏やかな人柄の方が多く、働きやすい環境でした。
当時は非常につらかったが、それも自分の経験で、今の肥やしになってると思います。そこでしか出来ない経験もあり、現場の実務でそれが出来たのは貴重だったと思います。
人生山あり谷ありで、谷のタイミングだったんだと思うようにしています。ただ、もう少し早めに逃げ出しておけば、精神を病むこともなかったと後悔しています。

真面目なのは良いことですが、真面目すぎるのもほどほどにした方が良いです。休日残業や自宅への持ち帰り仕事は、本人の自主的行為だからと黙認するのではなく、会社として禁止すべきだと思います。

当時の同僚さんで、今でも続けている方は本当に尊敬します。社風に合う、合わないもあると思うのですが、身を粉して頑張っている人が居て、初めて会社は成り立っています。自分は出来ませんでしたが、会社のためにがんばる生き方も有りだと思うので、会社のためにがんばってくれてる人には、中小企業だからという言い訳はせずに、それに見合った報酬を与えてあげてほしいです。

甘えさせず、かといって厳しすぎず、適当に息抜きもしながら長く勤めてもらうというのは、全ての企業にとっての課題だと思います。上長との相性もあると思うのですが、人を育てるのは本当に難しいと思います。

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ノルマが過大で辛いと悩んでいるあなたへ

自分自身をあまり責めないでほしい。
出来ることと出来ないことを区別して、出来ないことは出来ないとはっきり言える勇気を持ってほしいです。
身銭を切ってノルマを果たしたところで、金額としては焼け石に水だ。なので、自爆営業をするのではなく、その時間を営業活動や他の施策の検討に充てた方が良い。

休みの日は割り切って、自分の好きなことをしよう。仕事を自宅に持ち帰っても、結局集中できずにダラダラと過ごしてしまって、罪悪感が残るだけ。勤務時間の間に集中して、業務はこなそう。
石の上にも三年というが、それは自分に合った環境の時に言える言葉。自分に合わないとわかったら、早めに見切りをつけて、次を探した方が良い。
精神を病むまで我慢するのはもってのほか。自分の心が壊れそうになってるのに気づいてヤバいと思ったら、躊躇せずに病院に行くこと。症状が重くなってから病院に行くと回復が遅れる。早期治療が早期回復につながる。
悩み事は一人で抱えず、誰かに相談しよう。もしかしたら同僚の中にも同じ気持ちを抱えてて、会社に対して提言してくれる人が居るかもしれない。悩み事は我慢せず、みんなで共有しよう。