国家公務員をうつ病で退職。休職なのに無給扱い。未だに幻聴が聞こえます。34歳男性の話。

 

               
             

 

私は当時34歳で国家公務員として長野県内の事務所で事務長の地位にありました。
仕事は主に一般事務です。職員の勤務時間管理、外部からの電話対応、事務用品の購入金券類の管理を行っていました。

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私が国家公務員を退職しようと思った理由

7年に渡り鬱病を抱えながら仕事を続けていましたが職場からの理解は得られませんでした。ついに病気休職を申請したところ、休職中に無給での勤務を強いられたので、思い切って辞めることにしました。

日々の一般事務作業は、役所なので書類を伴う冗長な仕事が多いものの、特に苦には感じませんでした。ただ、一日の大半を占める面倒な仕事が、苦情電話対応なのです。
苦情電話の多くは私の仕事内容に関係しない内容ばかりです。

例えば「渋滞がひどい」「本屋で買った住宅地図に自分の家が載っていない」「観光ガイド本が間違っている」「隣家の主人は水曜休日だがうちは土日休み」「病院でもらう薬の飲み合わせが複雑」「自家用車で旅行中に妻と喧嘩をした。道路行政が悪い」といった、取るに足らないものばかり。いつも愚痴ばかり言いふらしているので近所から村八分になってしまった人が、愚痴を言う相手を求めて役所に電話をかけてくる訳です。

しかし役所である以上話を聞かないといけません。日々精神を消耗しながら不毛な苦情電話に対応するうち、驚いたことに上司から苦言がありました。上司が言うには「お前の電話対応が下手だから、非常識な苦情電話が多く来るのではないか」とのこと。
実はその上司は、苦情電話に対応したことがほとんどないらしいのです。即ち「自分は苦情電話なんか受けたことがない。苦情電話を受けるような奴は相当仕事ができない奴なんだろう」という思い込みをしていたらしく、私は他の職員120名に対して実名入りで攻められることになりました。

日々の苦情電話も大変ですが、台風や大雨などの際の災害対応での負担は極めて大きいものでした。気象庁の警報が解除されるまで職員が交代で勤務する規則なのですが、今や国家公務員削減の流れを受けて職員の人数が激減しています。それでも勤務体制は昔ながらのままですから、警報が解除されるまで食事も睡眠も取れずに3連続徹夜ということもありました。連続徹夜の間ずっと苦情電話対応に追われることになるのです。

ところが、私が3連続徹夜で苦情電話対応していたところ、別の部署の職員は「一人では電話対応に限界があるから」という理由で自宅待機をさせられていたのです。私は駒として使い捨てられた思いでした。
このような無理がたたって鬱病が悪化。下痢や嘔吐やめまいや、薬の副作用と思われる記憶障害が出るようになりました。ついに、通っていた病院の医師からの診断書を添えて病気休職を申請しました。ところが職場内では「病気なんだから休職させるべき」「今休まれては困る」の2つの意見が出ました。

そこで間を取り、私は「病気休職中に、無給で勤務しなさい」と命じられたのです。「給料を払わなければ働かせていることにならないからという詭弁でした。まともに働けないから休職を願い出たというのに、その結果は給料を止めるという仕打ちでした。
そこで仕事を辞める努力をしました。職場では週に1回幹部4人に囲まれ、途中で辞めるのは無責任だとの説教を受け続けていましたが、もう私の心には響きません。一応無断欠勤はしないよう、また役所なので必要書類は全て提出するよう義務は果たしつつ、12年務めた仕事を辞めました。

それ以来、職場からの嫌がらせメールや電話が殺到しましたが、全て無視しています。ただ、仕事を辞めて2年経った今も、回復不能なまでに壊れた体は治らず、下痢、嘔吐、めまい、幻聴が続く生活です。

なんとか改善するように、上司やその上司に、職場環境の改善を願い出ました。例えば1日数十件におよぶ苦情電話があるので、私以外でも電話を取るよう取り計らってくれと依頼しました。また鬱病で長らく通院しているので、転勤があっても近くの部署にしてほしいと願い出ました。両者とも叶いませんでした。

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結局役所に絶望し退職することにしました。

勤務環境の改善を訴えても、状況はまるで改善しなかったどころか、悪化したからです。そもそも下痢や嘔吐や記憶障害など、働けないほど体の不調が始まったから休職を願い出たというのに、その結果は(書類上は休職ということにして)無給で働かせるという処遇だったのです。次に、無給勤務に不平を訴えたら「休職したいと言ったのはお前だろ」「人手が足りてないことはお前も知っているだろ」と言われ、勤務する部署を増やされる始末でした。 病状は悪化する一方で、職場にいても何ら改善が予想できなかったので、「止むなく」仕事を辞めました。なので後悔はありません。他に方法がなかったのです。ただ、体を壊した状態から2年経っても回復せず、未だ下痢、嘔吐、幻聴に悩んでいます。今すぐ生活に困る状況ではないものの、まともな生活も送れない状況に絶望しています。将来の展望が全く見えず困ってはいますが、そもそもこの体であと何年生きられるのか気になっています。 なるようになる、としか言えません。

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パワハラでうつ病で苦しんでいるあなたへ

そのまま仕事を続けても体が弱り、遅かれ早かれ仕事は辞めざるを得ない状況に追い込まれてしまうことでしょう。そこで可能であれば、職場の上司やその上司に自分の劣悪な労働環境を強く訴えて、あるいは文書をばらまくなどして、環境を改善してもらうべきでしょう。あるいは、どうせ辞めるのだからと開き直って、犯罪にならないくらいの暴力や暴言で周囲を巻き込むだけの勢いもあると良いかもしれません。

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